幸せな人生、幸せな家庭、そして共に生きる社会を!
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トップページ > 「教育」「科学」「政治」だけで幸せな人生、幸せな家庭、豊かな社会は築けない。

 今、世界はグローバル化され、「生産」と「生存」と「競争」しかありません。
 マスコミはその勝者を英雄の如く称え報道します。その結果、お金や物や地位に心を奪われた拝金主義者や、嘘・欺瞞を恥ともしない人間が横行しています。
 そしてこの競争社会の裏側には、鬱病患者が今や500万人から600万人。自殺者も毎年3万人前後。ひきこもりは100万人という状態にあります。
 そればかりではありません。自己中心的な親による子の虐待。子供たちの暴力、いじめ、不登校、万引き、シンナー遊び、中絶堕胎。そしてホームレス、老人の孤独死。更にはオレオレ詐欺など。
 マスコミはこのような事件が起こるたびに騒ぎ立てます。すると学者や評論家たちがマスコミに登場し得意げに社会批判を繰り返し、「教育」、「科学」、「政治」のあり方、大切さを語ります。
 しかしこれまで、学者や政治家たちの提議によって、何一つ、問題が解決されたことはありません。むしろ彼らが何か一つでも手を打つと、必ずまた別の問題を生じさせています。
 つまり、学者や政治家たちの意見は上から目線。従って、そこには根本的な答えがありません。

 例えば、かつて不登校や低学力の子供、高校中退の子供を指して「落ちこぼれ」とう言葉が横行したことがあります。これこそまさに上から目線。私はその言葉を耳にするたびに愕然(がくぜん)とし、怒りに震えました。不登校がなぜ落ちこぼれなのか。低学力、高校中退がなぜ落ちこぼれなのかと。
 仏教をもとに生きる私たちからすれば、落ちこぼれとは嘘を言って人を騙(だま)す、人のものを盗む、人を殺すなど人道から外れた人です。
 従って高学歴をもったエリート官僚や政治家、そして高級住宅に住み高価な服を身に着けた人の中にも落ちこぼれがたくさんいます。
 かつて東大卒の厚生省エリート官僚が不法な金を授受して逮捕され、国会で辞任勧告が承認されたとき、テレビ、新聞などで活躍された毎日新聞論説委員で政治評論家の岩見隆夫氏は2003年1月19日付サンデー毎日サンデー時評にて、次のように述べています。

 日本の衰退はもはや覆いようがない。デフレとか不景気とか、そんな次元の話ではなく、はやり言葉 で言えば民族的な劣化が進んでいる。これを救うのが政治でも科学でも教育でもない。
  むしろ政治や教育は劣化を深めているのではないか。残されたものは宗教しかない。宗教一般という より、仏教の教えに救国のカギがあるように思うようになった。仏教のブも知らないのに、僭越だがこれ から勉強したい。

 しかし、2007年11月、また防衛省の高級官僚が同じような問題を繰り返し起こしました。 そして今、また検察庁の黒川検事長が新型コロナウイルス感染症のパンデミックで緊急事態宣言が出されている中、マージャン賭博をしていたことが発覚しました。

 一方、AIなどコンピューター機器が進むにつれ、科学を心の拠り所にしている人が蔓延しつつあります。
 確かに人類に『富』をもたらしました。でも今や科学は人間の限りない物質的な冨や、生命など肉体的な欲望を満たすことのみに走り、オゾン層の破壊、温暖化、核兵器の脅威などを増幅させ、このままでは人類はあと500年も経ずに滅亡するという危機をもたらしています。
 この状況を、京セラを創設した稲盛和夫氏は憂(うれ)い、2005年12月2日付、日本経済新聞夕刊で次のように述べています。

 人類は智慧の使い方を誤り、間違った方向に歩み出している。悪因が悪果となり現れたのが地球環境 の破壊である。科学技術の進歩に対し、これを制御する精神文化が追いついていない。ー中略ー。
 知識と実行は別。人は日々善を為し、精進しなければ欲から離れられない。地球規模で考えれば足る を知る生き方を日本人が示すことが重要だ。これ以上、日本の経済成長が必要かどうか。世界の尊敬を 得るには競争至上主義と一線を画し、途上国とも協調し助け合っていく姿勢が不可欠である。

 ちなみに稲盛和夫氏は会社経営の傍ら、臨済宗で得度されて仏道に励む人でもあります。「足るを知る生き方」とは仏教の根本、お釈迦さまの教えです。
 また、先に紹介した岩見隆夫氏が、仏教を学ぶことを決意したのは2001年1月、ある新聞に掲載された、哲学者梅原猛先生の『仏教の果たす役割』と題したつぎの一文に因ると述べています。

 私は21世紀が宗教、とりわけ仏教の時代だと確信している。
 なぜなら仏教の原理である『山川草木、悉皆成仏』や、『一念三千、十界互具』が新しい科学によって実 証され、且つ、されようとしているからである。
 それはおそらくキリスト教の思想よりも仏教の思想の方が、新しい科学によって実証されていく面が 強いからだと思うからだ。
 とするならば、日本仏教の各宗派が互いの立場でしっかりとした『仏教教育』を施して、仏教思想に基 づく大きな世界観を作ってもらいたいと願う。
 今、日本の社会では精神の空白がささやかれているが、しっかりとした仏教教育と社会活動をしてい けば、必ずやその空白が埋められるものと思う。仏教の思想は、決して過去のものでなく、現在および未 来の思想として輝き放っているものであるのだから。

 梅原猛先生ばかりではありません。文化庁長官を務めた心理学者河合隼雄氏も、またかのノーベル物理学者アインシュタインも「仏教は近代科学と両立可能な唯一の宗教である」といっています。
 そして、リーマンショックを予測し、新型コロナウイルスのパンダミックを予測したフランスの経済学者で思想家ジャック・アタリ氏は、未来に向けて今こそ、利他主義、共存共栄の世界経済を構築すべきと説いています。利他的であることはひいては自分の利益なることであると。利他主義は最善の合理的利己主義であると。

 仏教は寛容と共生と利他を説きます。しかも、それは人間ばかりではなく自然との共存共栄です。
 私たちは今こそお釈迦さまの教えを身近にして、そして世界に発信すべきと思います。人類の未来のために。


現代にはびこる似非宗教えせしゅうきょう

 伝教大師最澄をはじめ、弘法大師空海も、法然上人も、親鸞上人も、栄西禅師も、道元禅師も、日蓮上人も、一遍上人もお釈迦様の教えをもとに衆生済度のため、まさに身命を掛けて宗派を立ち上げました。
 しかし、残念ながら現代の宗教界のリーダーたちに衆生済度(しゅじょうさいど)のために己を捨て、清貧の中に命をかけている姿を、私は見たことはありません。
 むしろ彼らのほとんどは布施する信者よりも高価な衣服を身に纏い、美味しいものを食べ、ある者は高価な車に乗るなど、奢侈な暮らしをしています。
 特にひどいのは新興宗教の教祖たちです。彼らは「○○のお告げがあって超能力者になった」、「私は○○の生まれ変わり」などと称して教団を立ち上げ、そして人生経験の浅い高学歴の若者や、若い女性を優遇して広告塔に仕立てて、いわく「病気が治る」、「金持ちになれる」、「幸せになれる」などと言って信者を勧誘。
 そして入信するや、つぎからつぎに書物や物品を買わせたり、売らされたり、基金させたりします。
 中にはさまざまな人間の弱さにつけ込んでいろんな祈願をつぎからつぎへと創設し、その都度数万円の祈願料を徴収している教団もあります。
 要するに彼らは宗教を盾に人を縛り付け、ビジネスをしているのです。しかもそのビジネスは宗教を隠れ蓑に税金を払わないので悪質です。詐欺師と何ら変わりません。
 ちなみに、そうして集めたお金は、先ず指導者自らの高価な衣服や自家用車、豪華な住まい。そして自分を取り巻く特定の人たち、いわば親衛隊の生活費。街や周囲の人々の心と調和しない異様な教団施設の建設費。さらには権力者や著名人と交わるために使われます。
 身よりのないお年寄りや、恵まれない子供たち、また身障者を抱え生活に苦しんでいる人や災害で苦しんでいる人々のために使われることはほとんどありません。イヤ、まったくないと言って過言ではありません。
 このような似非えせ宗教の甘い誘いに乗って餌食えじきになるのは、いつの時代も純真で心の弱い人、また孤独な人、愛に恵まれいない人、経済的に困っている人、体の弱い人、悩みを背負っている人、無明むみょうな人。要するに人間はどのように生き、どのように老い、どのように死ぬべきかという真の宗教が必要な人たちです。
 このような似非えせ宗教の特徴を宗教学者たちはつぎのようにあげています。

@教団名を秘匿ひとくして誘う。
A教祖、並びに自分たちの神秘的な「教え」「儀礼」「祈り」のみが、絶対に正しいものと強制し、思考力を奪い、従来の人間関係の絶縁を迫る。
B罰(ばち)が当たる、霊がついている、災難に遭う、地震がくるなどといって不安感、危機感、恐怖感をあおって勧誘する。
C病気が治る、良いことがある、幸せになるなどといって、布施や献金、また物品の購入や販売を強制したり、強制しないまでも煽(あお)り競わせる。
D罰が当たる、地獄に堕ちるなどといって退会が困難。
*また、カルト教団とは神秘的要素、強固な結束、独自な宗教体験の主張、思考操作、カリスマ的指導者などの特徴をもとに、神秘的儀礼集団、排他的で逃避的な要素の濃い熱狂的集団のこと。

大島宏之著「この一冊で『宗教』がわかる!」より


 ちなみに、お釈迦様の教えには修業によって、また祈ることによって、「病気にならない」、「病気が治る」、「金持ちに成れる」、「超能力者になれる」、「受験に合格する」、「戦いに勝てる」などは一切ありません。それらは、法にもとづき正しく生きることによって得られる。
それが仏教の根本、お釈迦様の教えです。

 そこにあるのは常に自分との戦い、また他宗教との戦いのみで、安らぎなど決してありません。



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